「虎と健やかに」のMクロウさんから「なんでもシチュリクして♪」というお言葉に甘えて |
そして、素敵なイラストに速水の駄文を↓……泣いてる小次郎ですので苦手な方はここまででお願いいたします。
はくレン16話でホワイト×ピンクが「→」に変わったので、こっちのふたりも小次郎→若島津設定にしてみました。
どんなに小次郎が泣いててもしょうがない読んでやろうと言われる方のみよろしくです。
そしてクロウさん、せっかくの漢小次郎を下さったのにこのようなことに…すみませんデス。
Loving you 瞬間、大きな掌がボールを追い、その身体がしなやかに翔る。長く伸びた髪が宙を舞いその瞳は鋭くただ一点を射す。 ―――きれいだ。その一瞬は誰でなくとも心奪われるだろう。 バシュッ!! ふたりだけのグラウンドを夕陽が紅く染め上げていく。 「そろそろ上がりませんか?」 汗を拭ったグローブに泥がついていたのか、その額から頬にかけて転々と土が拡がった。 「汚れてんぞ」 滑らかな肌を触りたい衝動を押させて自分の顔に指を当て指摘してやる。 「え?どこ?」 俺の言葉に首を曲げ袖口で乱暴に顔を擦った。 「どう?とれた?」 まっすぐに微笑むその表情は、なんの疑いもない。 お前の腕を捕り 引き締まった腰に手を回し その艶やかな髪に顔を埋め お前の吐息を奪いたい そんな浅ましい気持ちを描いているなんて思いもよらねぇだろう。 痛ぇ… 胸がキリリと痛んだ 「日向、さん…?」 俺が返事を返さないのを思ってか、怪訝な顔を向ける。 眉根を少し寄せたその表情は、猥らな妄想を呼ぶ。 浅い息をしながら乱れるお前はどんな風だろう。 陽の短くなった空をゆっくりと闇が染め上げていく。ゴールマウスに立つ想い人のまっすぐに返される瞳に思わず気持ちをぶつけたくなる。 だが行動を起こすともう後戻りはできないだろう。今以上の関係が築けるとは思えない。熱くなる想いとは反対に徐々に冷えていく気温を感じながら動くこともできずに突っ立っていた。 「日向さん?」 俺の名を呼ぶ声にまた胸が痛んだ。 痛ぇよ、若島津 「日向さん!?」 今度は驚いたような顔でこちらへ走ってくる。何事かと後ろを振り返るがただ夕闇があたりを包み込むように降りてきているだけだ。 首を戻すと若島津の顔が目の前にあった。落としきれていない砂のついた唇から白い歯がのぞく。泥ではなく己の唇で汚してみたい、そんな感情が溢れ出す。 「…あんた、大丈夫?」 「…?…」 何が大丈夫なのか?今度は俺が眉を寄せた。 「だって、あんた…涙…」 「え…?」 咄嗟に目のあたりを押さえると液体に指が濡れた。 「…!なんだ、これ?俺…!?」 「痛いの?どっか捻っちまったのか?」 心配げに伺う声にそんくらいで泣くかよと応え、手の甲でそれを拭った。 おきまりだが目にゴミが入っただけだと言おうとしたら、グローブを嵌めたデカイ手が目じりに触れ頬を撫でた。皮の擦れる感触を通して若島津の指を感じる。途端、胸の中に熱いものがこみ上げ、それが引き金かのように視界がぼやけた。両目から温かい水が溢れ、鼻の奥がじんとする。 「っくしょう、なんだってんだ!」 滲んだ視界に心配そうな若島津の顔が映る。俺は恥ずかしさを隠す為に両手で力任せに顔を擦って怒鳴った。 「馬鹿野郎、ボーっと見てないで肩貸しやがれ!」 返事も待たずにその白い首筋に顔を埋める。長い髪が頬を擽り、ズズッとすすった鼻腔に汗とあいつの匂いを感じた。言われるがまま肩を提供する若島津の暖かな体温が夕闇とともに俺を包みこむ。 「…日向さん…」 何をどう言えば分からないのだろう、俺の身体にゆるゆると腕を回しゆっくりと震える背を撫でながら耳元であやすように名を呼んだ。差し伸べられた腕は眩暈を起こすほどの幸せを与えてくれたが、両腕は力なく垂れ下がったままで抱き返す勇気もなかった。 「…日向さん…」 「……っ………」 「日向さん…」 嗚咽をこらえつつ肩に突っ伏しシャツを濡らす俺に、若島津はただ何度も何度も名前を呼んだ。 自分の名を呼ぶただそれだけのことなのにそれが愛しくてうれしくて、ほんとうにどうしようもなく好きだ…そう思うとまた胸が痛んで涙が零れた。 君を抱きしめたい 誰のせいでもないよ ただなんとなく 君を想うと 涙が出て止まらない |
end
2005.11.22 up
姫川の好きな曲「君を好きになった」ス○ンチです。
小次郎には健ちゃんを涙が出るほど好きであってほしいデス。
そしてサッカーと健ちゃんの為だけに泣くのが理想vv(俺設定)
これからも色んなコジ泣きが書けるといいなぁ。
クロウさん素敵なふたりをありがとうv