目に見えるもの。 「俺の傍に居ないなら、俺以外の誰かの為に戦うあんたを見るのは、きっと耐えられないから……俺の手で殺してあげるよ」 右手を伸ばし、愛しい気持ちをこめて頬に触れる。 「そして、俺もついて行くよ」 背伸びして少しかさついた唇に、この気持ちを移す様に口づける。 「今度は魔王を選ばない……渋谷有利として、あんたを捕まえる」 あんな心を切り裂かれるような思いに今度は耐えられないよ、と呟き、俯いた俺 の身体を 軋むほどの強さでコンラッドが抱き締めた。 「あなたをそんなに苦しめた俺には、あなたに許しを請う言葉を探す事さえ罪深い」 コンラッドの大きな手が俺の頬を両手で包み、顔を上げさせられた。 「あなたのその気持ちにもう一度絶対の忠誠を誓います。どんな時も傍に居て、俺の全てをかけて護りぬきます。だから、ユーリ…」 強い意志を伝える瞳が近付く。 「もしもの時は、あなたの手で俺を……。愛するあなたの手で俺を殺してください」 重ねられた唇からコンラッドを感じた。 浅く深く繰り返される口付けが、どんな言葉よりもコンラッドの気持ちを、俺の 気持ちを 伝えた。 「……離れたら本当に…許さないからな」 「はい」 コンラッドの背に腕をまわし、彼の胸に頬を寄せた。 そこにある確かな存在を俺の全身で確認するように、深く息を吸った。 ふと視線を逸らすと、足元には1つになった2つの影。 先程のように哀しみに引き摺られることはもう無い。 どれを信じれば良いのだろうか……。 何を信じれば不安にならないのだろうか……。 目に見える姿。 手に触れる身体。 声を聞ける距離。 それとも彼を失いたくないと願う、自分の気持ち……。 でも確かなものなんて1つもないから…… だからずっと傍に居て……。 fin |
コジケン以外のSSを書かれたのはは初めてだそうですが、とてもそうとは思えない
素敵なお話をありがとうございました!!この2人の絆の深さに心を打たれましたvvv
自分の思いに前向きで強いユーリと、全てを包み込むようなコンラッドの愛vvv
思わず何度も読み返してしまいます。軋むくらい愛してるんですね・・・・・!!ステキ!!!
・・・・・そしてイラストが全てをぶち壊してしまい申し訳ありません(T△T)
小さくして破壊度は最小限にとどめたつも・・・り・・・です・・・・
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